未来の「総がかり」的な結集を期して「止める会」の「名称」を共有の遺産とし
7月21日をすべての仲間にひらかれた「メモリアル・デー」にすることを提言します。
2022年2月20日、わたしたちは、住民合意がないままカジノ誘致を進めるパワー・ポリティクスから、主権者である住民の手に大阪をとりもどすため「カジノの是非は府民が決める 住民投票をもとめる会」を結成し、直接請求署名運動をはじめました。
「個人から個人へ」を原則として、人から人へ、手から手へ。「止めよう！カジノ」を合言葉に、府民がだれでも参加できる運動として広がった署名活動は、半世紀ぶりに大阪府全域を対象とした「直接請求」を実現し、無風だった府議会に「民意」の一石を投じることができました。
「カジノ住民投票条例案」はわずか半日の審議で否決されましたが、保守層をふくめたカジノ反対運動をさらに広げるため、名称に「夢洲」を冠して「大阪の未来は府民が決める 夢洲カジノを止める会」へと発展的に改組。
2023年のW首長選・統一地方選挙で夢洲カジノ誘致に反対する首長および議員を誕生させるべく、投票促進運動「NEXT OSAKA投票率65％プロジェクト」にとりくみました。
しかし、直接請求署名運動のスケールで有権者を結集することができないまま、投票率も上げられず、カジノ誘致計画に対して民意を示す運動は、抜本的な見直しを迫られることとなりました。
その結果を受け、わたしたちは、2023年4月末日の「プロジェクト」清算と「事務局」の閉鎖をもって「大阪の未来は府民が決める 夢洲カジノを止める会」の活動を終了することにしました。
そのうえで、「止める会」に結集した地域の運動体や、「止める会」と共同してきた独自のルーツをもつ運動体のなかでとりくみ方を見直し、多様な市民運動と連携しながらカジノ誘致を阻止する運動をすすめます。
他方、一部の人たちは「カジノ問題相談会」に結集し、新たなスタートをきることになりました。
アプローチの仕方は違っても、署名運動で得た人と人のつながりや経験を活かしながらカジノ問題に向き合い、住民自治の回復をめざして運動を継承・発展させていくことに変わりはありません。
4月14日には「夢洲IRカジノ区域整備計画」が政府から認定され、カジノ誘致は新たなフェーズに入りました。しかし、「計画」は開業まで何年もかかる巨大事業であり、立地、資金調達の問題をはじめ、課題山積みの事業です。長い闘いとなりますが、いずれ必ず、府民が総結集して意思を示すべき局面がおとずれます。
その時こそ、わたしたち署名運動をともにした仲間が集まり、「計画」を中止に追い込むため、「総がかり」的な行動をとることがもとめられます。
そのさいの「よりどころ」として、また多様な運動を結びあう「かすがい」として、「大阪の未来は府民が決める 夢洲カジノを止める会」は、あらゆる仲間の結節点であることが望ましいと考えます。
大阪府全域を対象とした署名運動は、大きな困難をともなうものでした。それだけに、広範な府民が手をつないで「直接請求」を実現し、地方自治史に足跡を遺すことができたことは、運動に参加した仲間にとってかけがえのない経験であり、ささやかな誇りとなっています。そしてこれからも「止める会」は、仲間が運動を創り、継続していくスピリットの原点であり、エネルギーの源泉であり続けます。
「止める会」は、そこに集い、運動をともにした仲間みんなの「ふるさと」であり、なにより、未来の総結集に途をひらく「しるべ」となるものです。
その重要性を改めてここに確認し、「止める会」の「名称」を、今後、仲間の「総意」のないまま使用せず、「共有の遺産」としてのこすことを望みます。
あわせて、カジノ住民投票条例制定をもとめる「直接請求」を実現した7月21日を、署名運動にかかわったすべての仲間にひらかれた「メモリアル・デー」にすることを提言し、その実現に尽力します。
2023年5月24日
山本 啓一郎（12区市民連合四條畷連絡会）
加藤 昌孝（12区市民連合寝屋川連絡会）
木村 清一（12区市民連合大東連絡会）
幸田 泉（大阪市北区）
長澤 民衣（大阪市住吉区）
貝田 達男（大阪市住吉区）
陸橋 容子（池田市）
井筒 百子（枚方市）
松岡 尚子（八尾市）
城 春義（堺市南区）
城 恵子（堺市南区）
米森 俊輔（大阪市大正区）
美淋 節子（大阪市港区）
川島 一郎（大阪市東住吉区）
三木 晶子（大阪市淀川区）
星野 和代（大阪市東淀川区）
山口 達也（大阪市此花区）
山口 美和子（堺市中区）
石田 冨美枝（大阪市阿倍野区）
いしだ はじめ（大阪市阿倍野区）
西澤 信善（豊中市）
中野 雅司（大阪市中央区）
大垣 さなゑ（大阪市西淀川区）
（順不同）
